2008年6月19日木曜日

緊急地震速報システム

ども。たです。

昨年の 10 月より導入された緊急地震速報が、先週の土曜
の地震で 3 回目の稼働となったにも関わらず、結局
一番揺れた震源地付近では、やっぱり速報が間に合わなかった
んだとか。

さて、この話を聞いて、どう思われたでしょうか?

「速報と言いつつも、地震が来た後じゃ意味がないじゃん!」
とか、そんな感じの感想が一番多いんですかね?

でもね、この速報のシステムを考えるに、前 2 回の地震は
ともかく、今回みたいな直下型ってのは、震源地付近で、
地震直前に速報を出すことは技術的に難しいんですよ。

中学なら理科、高校なら地学なんて授業を真面目に
聴いていた人ならご存知だと思いますが、地震には
P 波 (Primary 波:縦波) と S 波 (Secondary 波:横浪)
ってのがあり、初期微動と呼ばれる P 波の伝搬速度
が約 7km/s、で大きな揺れを起こす S 波の伝搬速度が
約 3km/s という伝搬速度の違いを利用して、大きな揺れ
が来る前に、地震が来ることを人々に知らせる。
それが、この緊急地震速報システムってやつなんですよね。
なんで、震源地から約 7 km 離れた場所で初期微動を
観測した時点で、本震が来るまでに約 1 秒しかないんです。

で、実際はその段階になって気象庁に情報が行くんで、
それが一般家庭に届くには、もうちょい時間がかかって、
結局本震に間に合わないなんてことになっちゃうんです。
ま、情報伝搬の速度自体は、まだ 3 回目なんで、これから
まだまだブラッシュアップされて、最終的には、初期微動を
感じた段階で、気象庁に情報が届くのとほぼ同時に
一般家庭にも情報が伝わるなんて、ようにはできるんでしょうけど、
観測点が初期微動を感じるまでは、地震だと気付きようが
ないので、どうしてもやっぱり震源地の近くってのは、
本震前に速報を出すことは難しいと思います。

可能性としては、地震を起こす可能性のある断層や、
プレート境界全部に地震計を設置しておいて、
それこそ震源地の直近で、地震をキャッチするくらい
しか方法はない気がします。
が、日本みたいな地震大国で、それは現実的では
ないかな。
#一体いくつ設置すりゃ良いんだ?って感じで。

で、例えそうできたとしても、想定外の場所で起こった
地震には全く対処できなくなってしまうので、やっぱり
万能ではないわけです。

ま、でも上記の方法ってのは、想定の場所ならかなり
精度よく地震予測ができるわけで、その意味で行くと
関東・東海・東南海地震なんて超メジャー、かつ
いつ来てもおかしくない、なんて言われているような
地震地帯は、かなり昔から研究されており、今なら
地震速報なんて地震が起こってからしか出せない速報
ではなくて、地震予測がかなり高い確率でできるんじゃ
ないか、、、って話です。
#1 週間以内に地震が来ます、、、位の精度で。

まー、なんで過剰な期待は禁物ですが、必要以上に
怖がる必要もないみたいです。

ま、でもいつ何時、どんな災害に襲われるか
わかるわけもないので、我々にできる一番簡単な
対処法ってのは、災害バッグ的なものを準備しておいて、
いつでも持ち出せるようにしておくくらいなんでしょうね。

って言っている自分が用意していなかったり
するんだけれども ^^;

そんなわけで、今回は、緊急地震速報システムについて
でした。そのスジの専門家ではないので、嘘は多分に
含まれているかと。。。
でも、大筋は間違えていないはずです。
自分たちの生活を支えてくれているテクノロジーの理屈を
知っておいて、その限界を理解しておく。
これって結構意味のあることだと個人的には思っています。

そんなこんなで。
では。

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